働き方改革関連法が4月1日施行された。残業時間の上限規制や年次有給休暇の取得義務化などで働き過ぎを防ぎ、働く方の健康を守り「ワーク・ライフ・バランス」の実現を目指す。国が主導して立法によって推進を図るものだが、これを機に従業員とともに企業が働き方改革に前向きに取り組み、業績の向上につながるなどの成果を期待したい。
法規制の対応とは別に、企業が働き方改革やワーク・ライフ・バランスを進めるための取り組みの一つとしてファミリーデーがある。従業員の家族らを会社に招待し、日常の仕事を知ってもらい、従業員の家族同士が交流を深める。ここ数年、県内でも導入する企業が増えている。
ジョブカフェいわてでも先日、ファミリーデーを実施した。昨年3月に続き、今年が2回目。生後3カ月の赤ちゃんから小学生まで6人の子どもたちとその家族が参加した。子どもたちの元気な声が響き、職場の空気は一変。ビジネスの顔が一瞬のうちに子育てする親の顔に変わるなど、優しい風が働く大人たちの間にも吹いた。
ファミリーデーは「家族が仕事を知ることで従業員が高いモチベーションを維持できる」「同僚らの家族を知ることで従業員同士の支え合いや結束力が増す」「家族の仕事への理解が深まりの家庭内コミュニケーションが良くなる」「子どもの仕事観職業観醸成に役立つ」「企業PRになる」などがメリットだ。
わが職場では、子どもたちが郵送物に必要な書類や冊子を入れる作業をし、自分のオリジナル名刺で初対面の方とあいさつしてもらうなど、主役の子どもたちと家族に満足してもらえるようなことを用意した。おもてなしの準備と参加者の日程調整など開催には手間暇がかかる。
「そんなことわが社では…」と二の足を踏む経営者も多いかもしれない。関連法の施行で義務的な働き方改革はまったなしとなった。そんな状況で「何から始めたらいいのか分からない」という声を聞く。そんなあなたの会社でもファミリーデーを。おススメです。
(K.Jobs)
2019.4.11更新