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[第23頁] “ハイスペック人材”のマッチング

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市町村の担当者らを招いて開催したU・Iターン支援担当者情報交換会。最初にU・Iターンの事例として紹介した50代の男性が“ハイスペック人材”のマッチング例として関心を集めた。ハイスペックは、パソコンなど電子機器の性能を表すための用語で、転じて“有能な人材”という意味でも使われるようになった。転職業界では企業が求める人材の条件が高いと「ハイスペックでなかなか難しい」と言い、反対に早期のマッチングが期待される求人は「このスペックなら大丈夫」と表現するという。

事例の50代男性は、東北出身で国内有数の大手電機メーカーを早期退職したエンジニア。国内外でさまざまな仕事を経験している。当初再就職は首都圏でと考え、大手人材会社などに登録して活動をしていた。就活中「こちらの選り好みを意識するようになり、逆面接をして企業に駄目出しをしていた」。首都圏では「小さい会社に」2度就職したものの長くは続かなかった。そんな中、県内のマンションに一人暮らしをしていた母親の介護が必要になり、希望勤務地が岩手県に。たまたまメールで知った東京・有楽町のふるさと回帰支援センターのセミナーに参加し、センター内のいわて暮らしサポートセンターのカウンセラーのアドバイスを受けるようになった。

カウンセラーは岩手県プロフェッショナル人材戦略拠点の求人リストから神奈川県本社の花巻事業所の求人情報を伝え、応募することに。求人はソフト開発と営業の主任職で、本人は「どちらもできる」と自信たっぷりだった。アドバイスしたのが「履歴書や面接で、企業が求める人材像に合わせた自己PRを」。そんな助言に加え、採用側の見る目の確かさもあって就職が決まり、男性は所長代理という立場を与えられ充実した毎日を送っている。

「高度な人材は求めていないし、高学歴の人はうちでは似合わない」などと話す県内企業の採用担当者や経営者は少なくない。しかし、今回のケースだけでなく博士号を持つ女性が県内のワイン工場で生き生きと働いている例もある。求職者だけでなく支援者も採用側も「ハイスペック」に対する認識や対応を考え直す必要があるのかもしれない。

(K.Jobs)

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