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[第2頁] 高卒就職内定率を考える

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2016(平成28)年3月末、県内の高校を卒業した生徒の就職内定率は99.7%だった。岩手労働局が現行調査を開始して以来、最高の数字だ。求職者は3,032人、うち県内就職希望は1,946人。求人数は過去10年で最高の4,804人だった。

岩手労働局では、一人でも多くの新卒者が就職できるようにとジョブサポーターによる「集中支援」を実施し、1月から3月末までに高校生66人が就職を決めた。

県内沿岸部のある高校では、2015(平成27)年度の就職希望者約90人全員が内定を決めた。特定の事情がある生徒を除いて、高校の新卒はほぼ全員が内定を得ている。内定率100%。この数字は、本当に喜ばしいことなのだろうか。

「全員が就職の希望をかなえた」と学校や行政機関には達成感もあろう。だが、高卒就職者の5割(県内の最近の統計では約4割)が3年以内に退職するという現実は、その達成感に冷や水を浴びせている。中学、高校、大学の新卒者が3年以内に離職する率、いわゆる「七五三現象」。その原因として就職時のミスマッチや職場環境の悪化などが挙げられている。

はたして子どもたちは、社会に出るための準備はできているのだろうか。キャリア教育の重要性はかなり前から提唱されている。しかし、進学指導が中心の学校現場では、キャリア教育が発展途上であるのは否めない。自分には子どもが二人いる。二人に仕事観などを聞くと、心もとない答えしか返ってこない。そんなやり取りを思い出すと、自分の子育ての反省とともに、子どもたちの職業観を醸成する新たな仕組みが必要ではないかと考えてしまう。

(K.Jobs)

 2016.07.01更新

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