大卒の就職戦線は、前の年よりさらに早くなり、企業の人材獲得競争は例年になく激しくなっている。昨2016年、経団連が面接などの採用活動開始の時期を2カ月早め、6月にした。その影響で例年になく就活は早まったといわれたが、今季はそれにさらに拍車をかける「早期化」となっている。
雇用労働環境を見ると人手不足が続いており、今季も顕著な売り手市場だ。大企業に限らず、中小企業も将来の会社の存亡も決めかねない「人材の確保」に必死で、学生ら求職者の就職活動の早期化につながっている。
最近、就活で話題になっていることがある。必需品となりつつあるスマホ利用が進化していることだ。さまざまな形のIT利用がある中、就活アプリがすごい。これまではスケジュール管理や適職・適性診断などでの利用が多かったが、今ではエントリーシートの書き方や、採用試験で使われるようになったSPI対策、就活用メール文事例集などのアプリが登場している。それだけではない。なんとOBOG訪問アプリがある。登録している社会人に面会のリクエストを送り、合意が得られれば会社訪問が実現するという。これまでは先輩後輩、知人友人や家族らのコネを利用していたものが、今やネットワークが縁結びになっている。
学生に「人と人の結びつきが就活でも重要だ」などと説教するのは、もう古いのかもしれない。「アラブの春」を起こしたのはフェイスブックやツイッターなどSNSだ。「就活の春」をもたらす必需品がITやSNSになる日も近いのかもしれない。
(K.Jobs)
2017.04.23更新